「あ、ニンニだ!ニンニー!」
シマッタ。見つかった。
時たまあの女の子に遭遇するんだよな。
ちょっとハスキーボイスの、ボーイッシュな女の子。
今日は友達と一緒だ。
いつもボクを見つけると「ニンニー」と近づいてくる。
女の子:「ニンニー。ね、可愛いでしょ。ニンニ逃げないでよ」
友達 :「無理だよ。だって猫って子どもが嫌いなんだもん」
姉貴 :「でもこの子もだいぶ子どもに慣れたよ。前はシャーシャー怒ってたもん」
女の子:「ふーん。じゃあニンニまたねー。行こ」
「本当はニンニじゃなくてニニなんだけど・・・」とは、ボクも姉貴も言ったことがない。