かつての自分と対峙して
正直
懐かしかったというより
初対面の猫に出くわした時のように
むしろ面食らった。
今から６年ほど前（人間にとってはおよそ３０年前）に書いていた、
「旧・ニニの日記」の、最初のほうに
昨夜ちらと目を通してみた。
今のボクが喪ってしまったものを、当時のボクは持っている。
物事への気づきやすさ。
オブラートに守られていない感情。
心を守っていた膜。
無垢。（あるいは無知）
大切な存在。
あったはずの未来。
他にもきっと沢山。
ちょっと寂しい気持ちもする。
でも、他方では、
そのおかげで自分は生きるのが随分楽になった。
身軽になれたし、
自分自身や、他者との距離のとり方も、
喪った経験から学び取り、上手くなってきたように思う。
ボクの中のいろんなものが、歳をとった。
それは必ずしも嘆くばかりのことではないのだけど、
ただ、どこか、
ちょうど今の時季に感じはじめるような、
ひんやりとした風が、
音もたてずに
胸を吹き抜けてゆく心地がする。
生きることは、喪失の連続だ。
これから先もボクは、
またひとつ、またひとつ、
持っているものを手放していくのだろう。
未来のボクが、今の日記を見た時、
彼は何を思うのだろう。
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本来は自分の内だけで整理すべき思いを
皆さんの前にお出ししてしまい、
お聞き苦しい部分があったら申し訳ありません。
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「旧・ニニの日記」のアドレスを写しておきますね。
http://www.ymg.urban.ne.jp/home/kimura/
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