ニニの日記

白猫のニニ王子が、日々の暮らしを綴ってゆきます。

二匹の子猫

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どこだろう、どこか屋根のある場所だった。



生まれてまだ間もない、

ほんの1,2週間しかたっていないんじゃないかと思わせる

子猫が二匹、からまりあってつばえていた。



子猫たちの身体は頼りないくらい小さく、薄汚れていた。



そばにいるボクはその情景に対して愛情は抱かなかった。

かといって嫌悪感も湧かなかった。

ただただ、一つのかたまりになってもつれあっている二匹を見つめていた。





*・*・*・*・*・*・*・*・*





夜が明け、眠りから覚めた。



夢の情景を思い出しながら、いろんなことを考えた。



あの子たちはどこから来たんだろう。

あの子たちは誰なんだろう。

これからどうなるんだろう。



ボクは、性別こそ男だが、

1歳をむかえたばかりのころ手術をしたので、

自分の血をわけた子猫をこの世にのこすことは、もうできない。



あれは、あの二匹は、

どこか他の世界で生まれた、ボクの子どもたちなのだろうか。



それともあれは、

かつてのボクと、その兄弟なのだろうか。

遠くなってしまった昔のことはもう思い出せない。



子猫独特の、あの高く哀しい鳴き声が、

夢から覚めた今も耳についてはなれない。



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