ニニの日記

白猫のニニ王子が、日々の暮らしを綴ってゆきます。

嫌いな明かり恋しい明かり

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ゆっくりと12月のあかりが灯りはじめ

慌ただしく踊る街を誰もが好きになる


(B'z「いつかのメリークリスマス」より)










誰もは好きにならないと思う。



うちの母さんなんか、木々にイルミネーションをつける風習を

ひどく嫌っている人間だ。

夜通し光る明かりを巻きつけられて、木が可哀想だと言う。











昨夜姉貴は外の道を歩いていた。

辿り着いた先の家の窓は、暗いオレンジ色を闇の中に灯していた。

お父さんお母さんに子どもが3人、大きな犬が1匹、

みんなであの明かりを享受しているのだ。



ふいにどうしようもない苦しさがよみがえった。



大学時代、東京の冬。

家の明かりが恋しくて泣いた。



そしてまた、ある寒い日の夜、

窓の下から離れずに

いつまでも家の中を見つめていた外猫の瞳の光が瞼に浮かんだ。



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