ニニの日記

白猫のニニ王子が、日々の暮らしを綴ってゆきます。

こつむし

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 御飯を貰う時、礼儀正しいボクはきちんと挨拶をする。御飯皿を差し出す母さんの手に、そっと額をあてるんだ。「いただきます」と「ありがとう」の意味をこめてね。この動作をうちの家族は何故か「こつむし」と呼んでいる。
 
実は、この間までボクはお腹をこわしていた。丸1日絶食して、その後も1週間は魚の缶詰はおあずけだった。ボクは病院へ連れていかれ、5日間錠剤を飲むハメになった。
朝と晩に母さんが「ニニちゃ~ん」と猫なで声で呼ぶ。ヤな気配を察知したボクはさっと逃げ出すが、あえなく御用。無理矢理ボクの口を開けさせたと思うとすかさず錠剤を喉の奥に押し込むんだ。
今回のは飲みにくい薬だった。何度かボクはいったん口に入れた錠剤を吐き出してしまった。その度に母さんは
「ごめん、ニニ、もう一回入れるよ」
と、再チャレンジ。
ボク、薬を飲むのは本当に嫌だなー。ドキドキするし、失敗するのも怖いしさ。

こんなだったから、一週間後に固いブツが出た時はとても嬉しかった。ほかほか湯気まで出る立派なブツだった。家族も「わーい、やったね!」と拍手してくれた。これで、薬とも断食ともおさらばだ。イエーイ!

朝、目を覚まして下に行くと、母さんが魚の缶詰をこんもり盛って、ボクの前に置いてくれた。
こつん・・・。
「ニニちゃんが、こつむし」