ニニの日記

白猫のニニ王子が、日々の暮らしを綴ってゆきます。

パパちゃんのこと

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 パパちゃんという雄猫がいた。
立派な白猫だった。人間でいうと、高倉健のような感じだった。

前の「ニニの日記」のホームページにいろいろ書いているので、もし良かったらお読みください。
http://www.ymg.urban.ne.jp/home/kimura/


 最初にナムがパパちゃんを連れてきたんだ。ボクはまだ子どもだった。すぐにこの辺を治める親分になった。
 
やがて、パパちゃんはだんだん体がしぼんでいき、喧嘩も弱くなった。もう、だいぶ年寄りだったからね。
 母さんが病院へ連れていくと、腎臓が悪くなっているということで、すぐに入院した。母さんは毎日、朝と夕方、パパちゃんを見舞いに行った。
 パパちゃんが退院した。ますます小さくなっていた。野太い声だったパパちゃんが、まるで子猫のような声を出すんだ。すべての鎧を脱ぎさって、母さんにむかったんだ。
 
死ぬまでの3週間、母さんは甲斐甲斐しくパパちゃんのお世話をした。食欲の落ちたパパちゃんは、ある時は鯵のたたきを、またある時は茹でためいぼをもらった。
 この時からボクは夜、母さんのお腹の上で寝るようになったんだ。あんまり母さんとパパちゃんがぴったり結びついているから、不安になったんだよ。
 
 最後は母さんのひざの上から天国へ昇った。

 このことは、去年母さんが絵本にした。「かあさんを愛したねこ」という題で。
新風舎」という出版社で頼むといいですよ。周南市の「宮脇書店」という本屋にもまだ残っているかもしれません。

パパちゃんは今でもうちの庭で眠っているよ。