ニニの日記

白猫のニニ王子が、日々の暮らしを綴ってゆきます。

亭主は見た!

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 夕食後、窓の外を見ていると、右から若とキャロが現れた。続いて姉貴が現れた。
 このトリオは、毎晩一緒に過ごすんだ。

 毎夜、姉貴がいそいそと外に出て行くのをボクは見逃さない。
 ボクが知らないとでも思っているのか?
 恐らく若と姉貴は、ボクの目の届かないところで‘ちょめちょめ’行為に及んでいる。と確信している。いつか証拠写真を叩きつけてやるぞ。
 一方キャロは、ふたりの‘ちょめちょめ’の間、じっとそばで待っているらしい。そのキャロは姉貴に言わせると「たとえは悪いけど、漫画『のたり松太郎』で、ソープランドにて仲間が部屋から出てくるのを、待合室で大人しく待っている奥手の田中君みたい」だそうだ。ふふん。

「あら、ニニちゃん、そこにいたの?」
 ふふん。しらじらしい。ボクはずっとここにいたぞ。
 姉貴が窓の前まで来た。若とキャロも来た。さすがにボクの目の前ではふたりともいちゃつかない。
 若は何食わぬ顔で毛づくろいを始めた。余裕しゃくしゃくだな、この泥棒猫め。
 毛づくろいが一通り済むと、キャロが
「済んだ?次は俺の番だよ、若兄ちゃ~ん」
と擦り寄った。
 恐らくキャロは‘ちょめちょめ’が終わった時も
「済んだ?次は俺の番だよ、若兄ちゃ~ん」
と擦り寄っていくに違いない。と確信している。
 不思議な三角関係だな。

「じゃ、今日はこれで」
やっとトリオは解散した。

「ただいま~、ニニ。ねえ、なんだかんだ言ってニニちゃんが一番よ、しゅりしゅりしゅり~」
「イヤーッ!ガブッ!」
「いででーっ!」

「複雑な四角関係ね」
一部始終を背後から見ていたナムが呟いた。